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床前明月光
床前明月光  疑是地上霜
挙頭望明月  低頭思故郷

李白の『静夜思』。
中秋節の夜に故郷を思う名句で、中国人なら老若男女を問わず誰もが知っている「千古思郷第一詩」(朱炯遠《唐詩三百首訳注評》より)です。
漢文に詳しい方にとって、文法的に難しいところがなく、簡単な言葉で美しい雰囲気を作り出すといういつもの李白のスタイルだと言えます。

日本語に訳してみると、以下のようになります。
床の先に明月の光
地上に降りた霜かのように思える(疑う)
頭を挙げては明月を望んで
頭を下に向けては故郷を思い起こす

さて、今日はここで「床」の意味について自分の意見を述べたいです。
まず、私が子供の頃に教わった(もしくは勝手に理解しちゃった)のは「ベッド」(現代中国語において、「床(chuang2)」は「ベッド」ですから)。
そうしたら、この詩のイメージは
中秋節(西洋歴の9月下旬~10月上旬)の夜、詩人が窓を開けて、窓のすぐ隣にあるベッドの前に射した霜のような月光をみて、自分の故郷(李白は北の方の出身)を思い出した。
になります。
昔はガラスがなかったから、月を見る為に窓を開けていたんですね。そして、いくら光と言っても、ベッドの先には霜が降りたように感じることって、無理矢理すぎると思っていました。何しろ、私が見てきた霜はすべてガラスにあったのです。

そして、日本語を勉強してから、「床」は「ゆか」だと知るようになって、もしかして、李白の時代にも「ゆか」の意味だったかもしれないと思うようになりました。今の日本や韓国はまだ床に布団を敷いて寝る習慣があるので、ひょっとして中国も「床」→「布団の敷くところ」→「ベッド」になったのではないか、という言い訳を使って今年の9月の授業でなんとかまとめたことは記憶に残っています。

そして、先週、陳老師の授業を傍聴したら、「青梅竹馬」の説明をされたとき、やはり李白の詩句が出てきました。
郎騎竹馬来  绕床弄青梅
明らかに幼なじみの男の子と女の子が庭で遊ぶシーンなのに、「床」?
インターネットで調べたら、それ意味は「井床」、つまり井戸囲のことです。

辞書によると、床は三つの意味があります。寝台、椅子代わりに座るもの、井床。『静夜思』の「床」も歴代にこの三種類の説を主張する人がそれぞれいましたが、私はどちらかというと井床のほうが筋が通ると感じました。

そうすると、『静夜思』のイメージは以下のように変わります。
中秋節の夜、詩人は月を見る為に庭に出た。月光が射した井戸囲を霜が降りたかのように見えて(水回りだから霜に見えますね)、故郷を思い出した。

すっきり!
そういえば、昔の人にとって、井イコール家でした。故郷を離れることは「背井離郷(bei4jing3 li2xiang1)」と言います。

子供の頃からずっと不思議がっていた「床」の意味。これで一件落着です。本当にインターネット時代に感謝しています。
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【2008/12/07 20:07】 | 咬文嚼字 | トラックバック(0) | コメント(0)
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